BtoBのクロスセルは、既存の取引に関連する別の商品やサービスを提案する取り組みです。取引があるだけで追加購入につながるわけではありません。現在の利用で解決できていることと、残っている課題を分けて確認することが出発点になります。
この記事では、既存顧客の状況把握、提案の判断、営業・サポートの分担、導入後の評価を解説します。契約を増やすことだけでなく、追加した後に顧客が運用できるかまで考えましょう。
追加提案の前に、現在の利用を確認する

主力サービスの設定や使い方で困っているなら、まずその解決を支援します。すでに契約した機能で対応できる内容を、別の契約が必要であるかのように案内しないことが大切です。
| 確認すること | 質問の例 |
|---|---|
| 利用目的 | 導入時に目指した業務を、今どこまで進められていますか |
| 残る手間 | 前後の作業で、まだ手作業になっているものはありますか |
| 対象者 | どの部署・担当者が、その作業に関わっていますか |
| 制約 | 予算、情報管理、既存システムなどの条件はありますか |
ログイン回数や問い合わせ数だけで、追加商品の必要性を断定しないようにします。利用が少ない理由は、不要だからかもしれませんし、設定で止まっているからかもしれません。記録は仮説を作る材料にし、相手に確認します。
提案するかどうかを、課題との対応で判断する

- 課題を一文にする:誰が、どの作業で、何に困っているかを整理します。
- 現在の契約を確認する:設定や利用支援で解決できないかを調べます。
- 追加候補を比較する:解決する部分、対象外、他の方法を示します。
- 導入条件を確認する:接続、データ、承認、担当者、作業時間を確認します。
- 検証方法を合意する:何を見て継続するか、見直すかを決めます。
関連商品があることと、今提案すべきことは別です。別部署への展開や追加機能の導入が、現在の担当者の権限で決まるとも限りません。関係者を確認し、検討する時期を合わせましょう。
法人プラン 月額19,800円〜(税別・税込21,780円〜)
次の一歩は、接客の体験から。
自社のサービスやよくある質問を、キャラクターが案内するピタリー。どんな接客ができるのか、利用ページでご覧ください。
想定例:システムと運用支援を組み合わせる場合

以下は、架空の業務システムを想定した例です。利用者が増えたものの、部署ごとに入力方法が異なり、集計前の確認に時間がかかっているとします。
この場合、追加機能の販売を急ぐより、入力ルールの統一、既存設定の変更、研修、データ連携などを比較します。運用支援を提案するなら、支援内容、顧客側の作業、追加費用、標準サポートとの違いを示します。
「導入すれば作業が半分になる」と根拠なく約束せず、対象の作業と確認方法を決めて試します。設定変更だけで解決できるなら、その方法も選択肢に含めましょう。
営業・サポート・顧客側の担当をそろえる

| 担当 | 共有・確認すること |
|---|---|
| サポートや利用支援 | 利用状況、未解決の問題、既存契約でできること |
| 営業 | 提案範囲、価格、契約・見積もり条件 |
| 技術・運用の担当 | 連携の可否、情報管理、導入後の保守 |
| 顧客側の担当者 | 目的、予算、承認者、実際に使う部署 |
窓口ごとに異なる提案をすると、顧客が同じ説明を繰り返す負担になります。共有する記録は、確認した事実、未確認の点、次に行うこと、担当と期限が分かる形にします。顧客情報の閲覧範囲は、業務上必要な人に合わせて管理します。
提案のタイミングと、見送る条件を決める

定期的な利用振り返り、事業や体制の変更、顧客から新しい課題が示されたときなどが、状況を確認する機会になります。更新月だから一律に売り込むのではなく、相手の検討時期を確かめてください。
未解決の障害や苦情がある、導入担当者を確保できない、費用に見合う用途が見つからない場合は、提案を保留する判断も必要です。追加契約が増えれば、解約が減り、顧客との関係が良くなるとは限りません。
契約後に、追加した価値を確認する

追加契約数や売上だけでなく、対象者が利用できているか、課題が改善したか、保守や確認の負担が増えていないかを確認します。利用前後の作業時間を比較するなら、対象業務や件数、確認・修正時間をそろえて記録しましょう。
Webでのサービス案内や質問対応も見直したい場合は、ピタリーの機能と利用の流れを確認してみてください。会社のキャラクターを通じて案内する内容と、営業担当者へ相談する個別条件を整理できます。既存契約や顧客データとの自動連携は、必要な構成ごとに確認します。
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執筆・編集:aivy / 最終確認:2026.10.23
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